生検術を行った脊椎および脊椎周囲病変の検討

「はじめに」脊椎および脊椎周囲病変で腫瘍性あるいは炎症性の疾患が疑われた場合, 診断確定と治療方針決定のために生検術はきわめて重要である. 今回, 脊椎および脊椎周囲病変に対して生検術を行った症例について検討したので報告する. 対象および方法 対象は1999年1月から2002年7月までの3年7か月間に生検術を行った男性19例, 女性9例の28例で, 年齢67(16-87)歳, 病変部位は胸椎8例, 腰椎レベル20例であった, 針生検は胸腰椎病変19例では経椎弓根進入で行い, 脊椎周囲病変7例では後側方進入を選択した. 針生検は全例局麻下に行い, 3例はCTガイド下に, それ以外はX線透視下に行...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 52; no. 3; pp. 578 - 581
Main Authors 佐藤, 公昭, 安藤, 則行, 高宮, 啓彰, 神保, 幸太郎, 永田, 見生
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2003
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Summary:「はじめに」脊椎および脊椎周囲病変で腫瘍性あるいは炎症性の疾患が疑われた場合, 診断確定と治療方針決定のために生検術はきわめて重要である. 今回, 脊椎および脊椎周囲病変に対して生検術を行った症例について検討したので報告する. 対象および方法 対象は1999年1月から2002年7月までの3年7か月間に生検術を行った男性19例, 女性9例の28例で, 年齢67(16-87)歳, 病変部位は胸椎8例, 腰椎レベル20例であった, 針生検は胸腰椎病変19例では経椎弓根進入で行い, 脊椎周囲病変7例では後側方進入を選択した. 針生検は全例局麻下に行い, 3例はCTガイド下に, それ以外はX線透視下に行った. 残りの2例には切開生検を行った. 針生検は土方式経皮的髄核摘出セット2)を中心にした器具を用いた(図1). 骨組織の場合はN型ピンチャックにガイドピンを装着して骨皮質を穿孔し, それをガイドにして外筒を挿入した. 続いてtrephineで穿孔して円柱状の骨組織を採取し, パンチで追加採取した. 軟部組織ではガイドピンをガイドにして外筒を挿入後, パンチを用いて組織を採取した.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.52.578