リンチ症候群遺伝子診断のための PMS2 遺伝子検査

リンチ症候群(遺伝性非ポリポーシス性大腸癌)は家系内に大腸癌や子宮内膜癌等が集積する常染色体優性遺伝性疾患であり,全大腸癌の2 〜5%を占めると考えられている.リンチ症候群の原因遺伝子として,ミスマッチ修復遺伝子であるMLH1,MSH2,MSH6 やPMS2 遺伝子が知られている.リンチ症候群で検出される変異の内,PMS2 遺伝子変異は5%程度を占めると考えられているが,多数のpseudogene(偽遺伝子)の存在による遺伝子解析の困難さから,特に本邦においてはこれまでほとんど報告がなかった.われわれはPMS2 の遺伝子解析方法を検討しpseudogene の影響を受けないPMS2 遺伝子検査...

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Published in家族性腫瘍 Vol. 12; no. 1; pp. 26 - 28
Main Authors 横山, 士郎, 赤木, 究, 籐森, 浩, 古井, 陽介, 福井, 崇史, 川良, 毅人, 権藤, 延久, 角田, 美穂
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本家族性腫瘍学会 2012
一般社団法人日本遺伝性腫瘍学会
The Japanese Society for Hereditary Tumors
Subjects
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ISSN1346-1052
2189-6674
DOI10.18976/jsft.12.1_26

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Summary:リンチ症候群(遺伝性非ポリポーシス性大腸癌)は家系内に大腸癌や子宮内膜癌等が集積する常染色体優性遺伝性疾患であり,全大腸癌の2 〜5%を占めると考えられている.リンチ症候群の原因遺伝子として,ミスマッチ修復遺伝子であるMLH1,MSH2,MSH6 やPMS2 遺伝子が知られている.リンチ症候群で検出される変異の内,PMS2 遺伝子変異は5%程度を占めると考えられているが,多数のpseudogene(偽遺伝子)の存在による遺伝子解析の困難さから,特に本邦においてはこれまでほとんど報告がなかった.われわれはPMS2 の遺伝子解析方法を検討しpseudogene の影響を受けないPMS2 遺伝子検査を確立した.
ISSN:1346-1052
2189-6674
DOI:10.18976/jsft.12.1_26