集中治療における脳波測定のピットフォール
通常のICUでの脳波検査といえば, 臨床検査技師がポータブル脳波計を用いてベッドサイドで30分程度の記録を行うことである。しかし, 近年では救急・集中治療分野で持続脳波モニタリング (cEEG) の有用性が注目されている。cEEGとは, 脳卒中・頭部外傷・中枢神経感染症等で原因不明の意識障害患者を対象に24時間から数日間にわたり脳波を記録しつづける検査であり, 主な目的は非痙攣性てんかん重積状態 (NCSE) の検出である。つまり, NCSEの診断には脳波が必要不可欠である。cEEGは緊急検査であり, 臨床検査技師による速やかかつ安定した脳波測定, 医師による即時かつ正確な脳波判読, そして早...
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Published in | 臨床神経生理学 Vol. 50; no. 3; pp. 99 - 106 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本臨床神経生理学会
01.06.2022
日本臨床神経生理学会 |
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Summary: | 通常のICUでの脳波検査といえば, 臨床検査技師がポータブル脳波計を用いてベッドサイドで30分程度の記録を行うことである。しかし, 近年では救急・集中治療分野で持続脳波モニタリング (cEEG) の有用性が注目されている。cEEGとは, 脳卒中・頭部外傷・中枢神経感染症等で原因不明の意識障害患者を対象に24時間から数日間にわたり脳波を記録しつづける検査であり, 主な目的は非痙攣性てんかん重積状態 (NCSE) の検出である。つまり, NCSEの診断には脳波が必要不可欠である。cEEGは緊急検査であり, 臨床検査技師による速やかかつ安定した脳波測定, 医師による即時かつ正確な脳波判読, そして早期の適切な治療介入がきわめて重要になってくる。その結果, 重篤な脳損傷を防ぐことができ神経学的機能予後の改善に大きく貢献することができる。本稿では, cEEGの実際と陥りやすいピットフォールについて述べる。 |
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ISSN: | 1345-7101 2188-031X |
DOI: | 10.11422/jscn.50.99 |