ハンドボール競技選手におけるボディコンタクトが走パワーへ及ぼす影響:漸増負荷運動と間欠運動に着目して
「I. 緒言」ハンドボール競技は, スプリント, ランニングなどの無酸素性の動きが約10%, ジョギング, ウォーキング, スタンディングなどの有酸素性の動きが約90%の割合で, それぞれの動きがランダムに混在する間欠的競技である(田中ほか, 1997 ; 田中ほか, 2002). さらに, ジャンプ, シュート, 激しいボディコンタクトなどの動きも見られ, 試合中の総移動距離は4500m-7000mまでも達し, 心拍数は170拍/分前後で推移し, 試合後には筋の損傷をも引き起こす大変高強度な競技である(田中ほか, 2002 ; Marin et al.,2011). このような競技特性からハ...
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Published in | 体育学研究 Vol. 59; no. 2; pp. 745 - 754 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本体育学会
2014
日本体育学会 |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0484-6710 1881-7718 |
DOI | 10.5432/jjpehss.14032 |
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Summary: | 「I. 緒言」ハンドボール競技は, スプリント, ランニングなどの無酸素性の動きが約10%, ジョギング, ウォーキング, スタンディングなどの有酸素性の動きが約90%の割合で, それぞれの動きがランダムに混在する間欠的競技である(田中ほか, 1997 ; 田中ほか, 2002). さらに, ジャンプ, シュート, 激しいボディコンタクトなどの動きも見られ, 試合中の総移動距離は4500m-7000mまでも達し, 心拍数は170拍/分前後で推移し, 試合後には筋の損傷をも引き起こす大変高強度な競技である(田中ほか, 2002 ; Marin et al.,2011). このような競技特性からハンドボール競技は, 有酸素性作業能力と無酸素性作業能力のいずれも高い水準を必要とする競技と言える(田中ほか, 1997 ; 田中, 1999). 試合の中では, 無酸素性の動きが間欠的に繰り返されており, その中でも無酸素性走パワーを試合終了間際まで発揮し続けるためには有酸素性作業能力が必要であると報告されている(斉藤・丹, 2001 ; 栗添ほか, 2004 ; 明石・田中, 2005). |
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ISSN: | 0484-6710 1881-7718 |
DOI: | 10.5432/jjpehss.14032 |