一般病院職員に対する臓器移植に関する意識調査結果報告

「I. 背景」臓器移植法が2010年に改正されて以降, 日本における脳死下臓器提供数は年間50例前後まで増加した. 一方, 2013年における人口10万人あたりの脳死下臓器提供者数は, スペイン35.1人, 米国25.9人, 韓国8.4人, タイ2.0人などとなっているが, 日本では0.6人ときわめて低い状態である. 臓器提供が増加しない背景の一つに, 臓器移植への関心が低い可能性が挙げられる. 一般国民の考え方については, 内閣府や自治体等において意識調査が実施されている. 内閣府の世論調査は数年毎に実施され, 法律, 法制に関する関心や, 意思表示, 臓器提供に対する意識についての設問が含...

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Published inJapanese Journal of Transplantation Vol. 50; no. 6; pp. 639 - 644
Main Authors 山敷, 宣代, 山岡, 義生, 海道, 利実, 上本, 伸二
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本移植学会 2015
日本移植学会
The Japan Society for Transplantation
Subjects
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ISSN0578-7947
2188-0034
DOI10.11386/jst.50.6_639

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Summary:「I. 背景」臓器移植法が2010年に改正されて以降, 日本における脳死下臓器提供数は年間50例前後まで増加した. 一方, 2013年における人口10万人あたりの脳死下臓器提供者数は, スペイン35.1人, 米国25.9人, 韓国8.4人, タイ2.0人などとなっているが, 日本では0.6人ときわめて低い状態である. 臓器提供が増加しない背景の一つに, 臓器移植への関心が低い可能性が挙げられる. 一般国民の考え方については, 内閣府や自治体等において意識調査が実施されている. 内閣府の世論調査は数年毎に実施され, 法律, 法制に関する関心や, 意思表示, 臓器提供に対する意識についての設問が含まれる. 今回, 一般の総合病院の職員が臓器移植に関してどのような意識を持っているか, 世論調査との差異を明らかにする目的で, 質問紙調査を実施した. 「II. 対象と方法」平成25年8月に実施された『臓器移植に関する意識調査』の質問項目を用い, アンケート調査用紙を作成した.
ISSN:0578-7947
2188-0034
DOI:10.11386/jst.50.6_639