スポーツファーマシストの活用状況と課題:トレーナーを対象とした調査

アンチ・ドーピング(以下,AD)の知識を有するスポーツファーマシスト(以下,SP)は,2009 年に認定制度が開始されて以来認定者が増加しているが,競技関係者がSP をどのように認識し,活用しているか明らかではない.本研究では,メディカルスタッフとして競技者のコンディショニングや健康管理に関わるトレーナーを対象として,AD とSP に関する調査をスノーボールサンプリングにより実施した.回答者の51.0% がAD に関する活動を行っており,87.8% が競技者の軽度疾病の相談を受けていた.SP 認知度は85.8% であり,医薬品やサプリメントに関する相談等について,SP からのサポートを期待して...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本臨床スポーツ医学会誌 Vol. 32; no. 1; pp. 161 - 168
Main Authors 後藤, 亜由美, 鬼頭, 英明, 瀬戸, 宏明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本臨床スポーツ医学会 31.01.2024
日本臨床スポーツ医学会
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN1346-4159
2758-3767
DOI10.57474/jjcsm.32.1_161

Cover

More Information
Summary:アンチ・ドーピング(以下,AD)の知識を有するスポーツファーマシスト(以下,SP)は,2009 年に認定制度が開始されて以来認定者が増加しているが,競技関係者がSP をどのように認識し,活用しているか明らかではない.本研究では,メディカルスタッフとして競技者のコンディショニングや健康管理に関わるトレーナーを対象として,AD とSP に関する調査をスノーボールサンプリングにより実施した.回答者の51.0% がAD に関する活動を行っており,87.8% が競技者の軽度疾病の相談を受けていた.SP 認知度は85.8% であり,医薬品やサプリメントに関する相談等について,SP からのサポートを期待していることが表れた.またSP をスポーツ現場に必要な存在として認識していることが明らかとなった.今後,トレーナーにとって使いやすいSP への相談窓口の検討や,SP とのコミュニケーション機会増加のための検討が求められる.
ISSN:1346-4159
2758-3767
DOI:10.57474/jjcsm.32.1_161