歩行能力改善を目指した脳卒中片麻痺患者に対するボツリヌス療法と理学療法の併用効果

〔目的〕脳卒中片麻痺患者の足関節底屈筋に対するボツリヌス療法と集中的理学療法の併用効果を検討すること.〔対象と方法〕脳梗塞発症後7ヵ月経過した60歳代男性.〔方法〕ボツリヌス療法後に足関節底屈筋のストレッチ,膝関節伸展筋の筋力トレーニング,歩行練習を4週間行った.介入前後で足関節底屈筋の痙縮の程度,足関節可動域,下肢Motricity Index,歩行時の麻痺側下肢筋電図および時間・距離因子を比較した.〔結果〕足関節底屈筋の痙縮軽減,下肢筋力の増加,単脚支持期の大腿直筋活動の増加,歩行速度の改善が得られた.〔結語〕ボツリヌス療法と集中的理学療法の併用が歩行速度などの能動的機能の改善に寄与する可...

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Published inRigaku ryoho kagaku Vol. 34; no. 4; pp. 535 - 539
Main Authors 津嶋, 勇一, 藤田, 和樹, 田中, 奈津子, 小林, 康孝
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published Tokyo 理学療法科学学会 01.01.2019
Japan Science and Technology Agency
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Summary:〔目的〕脳卒中片麻痺患者の足関節底屈筋に対するボツリヌス療法と集中的理学療法の併用効果を検討すること.〔対象と方法〕脳梗塞発症後7ヵ月経過した60歳代男性.〔方法〕ボツリヌス療法後に足関節底屈筋のストレッチ,膝関節伸展筋の筋力トレーニング,歩行練習を4週間行った.介入前後で足関節底屈筋の痙縮の程度,足関節可動域,下肢Motricity Index,歩行時の麻痺側下肢筋電図および時間・距離因子を比較した.〔結果〕足関節底屈筋の痙縮軽減,下肢筋力の増加,単脚支持期の大腿直筋活動の増加,歩行速度の改善が得られた.〔結語〕ボツリヌス療法と集中的理学療法の併用が歩行速度などの能動的機能の改善に寄与する可能性がある.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.34.535