子宮温存腹腔鏡下仙骨膣固定術の治療経験

当院では2014年7月より腹腔鏡下仙骨膣固定術(以下LSC)を施行しており,原則子宮を温存している.子宮を温存したLSC44例について治療成績と術中の工夫について検討を行った.術前全例にCTまたはMRIを施行し子宮の大きさを測定しておいた.術中頭低位を極力軽くすることやポート位置をダイヤモンド型より三角形型に変更することで子宮と鉗子の干渉を極力抑えることができた.手術時間の中央値は201分,子宮を温存したことによる合併症はなく,子宮亜全摘へ移行した症例もなかった.短期再発についても諸家と比べて同等であり,不必要な臓器を摘出せずに治療を行う子宮温存LSCは有用な手術方法であると考えられた....

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Published inJapanese Journal of Endourology Vol. 30; no. 1; pp. 92 - 96
Main Authors 村上, 貴之, 川崎, 英司, 福井, 沙知, 黒田, 晋之介, 土屋, ふとし
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本泌尿器内視鏡学会 01.04.2017
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Summary:当院では2014年7月より腹腔鏡下仙骨膣固定術(以下LSC)を施行しており,原則子宮を温存している.子宮を温存したLSC44例について治療成績と術中の工夫について検討を行った.術前全例にCTまたはMRIを施行し子宮の大きさを測定しておいた.術中頭低位を極力軽くすることやポート位置をダイヤモンド型より三角形型に変更することで子宮と鉗子の干渉を極力抑えることができた.手術時間の中央値は201分,子宮を温存したことによる合併症はなく,子宮亜全摘へ移行した症例もなかった.短期再発についても諸家と比べて同等であり,不必要な臓器を摘出せずに治療を行う子宮温存LSCは有用な手術方法であると考えられた.
ISSN:2186-1889
2187-4700
DOI:10.11302/jsejje.30.92