降雪地域における2型糖尿病患者の運動継続に関する追跡調査

〔目的〕本研究の目的は,降雪地域において,冬期間でも行える運動を指導した2型糖尿病患者の退院後の運動継続度および運動頻度の違いと血糖コントロールの関連性を調査することである。また併せて運動療法の継続と食事療法の実施状況との関連性を検討した。〔方法〕対象は運動処方された2型糖尿病患者101名とした。これらの患者に対し,我々理学療法士が監視型運動療法を実施し,患者が退院してから一年後の運動継続度を,電話アンケートにて追跡調査した。〔結果〕対象患者の88%が退院一年後も運動を継続していた。また運動頻度が高い患者ほど血糖コントロールが良好であった。また食事療法と糖尿病運動療法との間に,有意な関連性が認...

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Published in理学療法科学 Vol. 24; no. 3; pp. 353 - 358
Main Authors 岩田, 学, 末綱, 太, 関, 貴子, 田村, 拓也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2009
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ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.24.353

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Summary:〔目的〕本研究の目的は,降雪地域において,冬期間でも行える運動を指導した2型糖尿病患者の退院後の運動継続度および運動頻度の違いと血糖コントロールの関連性を調査することである。また併せて運動療法の継続と食事療法の実施状況との関連性を検討した。〔方法〕対象は運動処方された2型糖尿病患者101名とした。これらの患者に対し,我々理学療法士が監視型運動療法を実施し,患者が退院してから一年後の運動継続度を,電話アンケートにて追跡調査した。〔結果〕対象患者の88%が退院一年後も運動を継続していた。また運動頻度が高い患者ほど血糖コントロールが良好であった。また食事療法と糖尿病運動療法との間に,有意な関連性が認められた。〔結語〕降雪地域では,冬期間も継続的に行える運動を2型糖尿病患者に指導することにより,降雪期間に運動療法として「踏み台昇降・足踏み・歩行」をする患者が多く,一般的に言われている運動継続度よりも向上したことが示唆された。
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.24.353