循環器専門病院におけるコメディカルスタッフの一次救命処置,急変対応に関する現状とニーズ

循環器専門病院では,他疾患専門の医療機関に比べ,院内心停止や急変対応に遭遇する割合が高い。循環器専門病院であるA病院では,2015年より医療従事者向けのBLSプロバイダー講習を導入し,院内急変の迅速な対応と治療に取り組んでいる。しかし,コメディカルスタッフの急変対応に関する現状や研修のニーズの把握ができていなかったため,アンケート調査を行った。最終的に163名がアンケートに回答した。70%以上のスタッフがBLSや急変に関する知識をもっており,急変対応をしたことがあるが,急変対応に自信がある割合は20%であった。ACLSやより高度な管理,シミュレーションやコミュニケーションに関する研修のニーズが...

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Published in日本臨床救急医学会雑誌 Vol. 22; no. 6; pp. 817 - 822
Main Authors 佐野, 元洋, 網, 信子, 広兼, 妙子, 秋葉, 七美
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本臨床救急医学会 31.12.2019
日本臨床救急医学会
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ISSN1345-0581
2187-9001
DOI10.11240/jsem.22.817

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Summary:循環器専門病院では,他疾患専門の医療機関に比べ,院内心停止や急変対応に遭遇する割合が高い。循環器専門病院であるA病院では,2015年より医療従事者向けのBLSプロバイダー講習を導入し,院内急変の迅速な対応と治療に取り組んでいる。しかし,コメディカルスタッフの急変対応に関する現状や研修のニーズの把握ができていなかったため,アンケート調査を行った。最終的に163名がアンケートに回答した。70%以上のスタッフがBLSや急変に関する知識をもっており,急変対応をしたことがあるが,急変対応に自信がある割合は20%であった。ACLSやより高度な管理,シミュレーションやコミュニケーションに関する研修のニーズが明らかとなり,BLSプロバイダー講習に加え,重症管理やシミュレーションに焦点を当てるなど,ニーズや現状に応じた研修を検討する必要性が示された。
ISSN:1345-0581
2187-9001
DOI:10.11240/jsem.22.817