OSCEにおける試験官と模擬患者による評価の関連性

〔目的〕客観的臨床能力試験(OSCE)における試験官と模擬患者(SP)の評価の関連性を検討した.〔対象〕臨床実習を終了した学生47名とした.〔方法〕試験官とSPの評価結果から平均得点率を算出し,対応のあるt検定を用いて検討した.また,各Stationにおける試験官とSPの相関関係について,spearmanの順位相関係数を用いて検討した.〔結果〕試験官の得点率に比べ,SPの得点率が有意に低かった.試験官とSPの相関関係について,医療面接のStationは高くなり,評価・訓練のStationでは中等度から低い相関となった.〔結語〕OSCEにおける試験官の客観的評価は,SPの主観的評価より過大に評価...

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Published in理学療法科学 Vol. 27; no. 4; pp. 367 - 371
Main Authors 小松, 真一, 笠原, 秀則, 山北, 和幸, 工藤, 慎太郎, 小林, 純二, 岡田, 啓太, 加藤, 芳司, 川口, 江利子, 川村, 和之, 村田, 薫克
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2012
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ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.27.367

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Summary:〔目的〕客観的臨床能力試験(OSCE)における試験官と模擬患者(SP)の評価の関連性を検討した.〔対象〕臨床実習を終了した学生47名とした.〔方法〕試験官とSPの評価結果から平均得点率を算出し,対応のあるt検定を用いて検討した.また,各Stationにおける試験官とSPの相関関係について,spearmanの順位相関係数を用いて検討した.〔結果〕試験官の得点率に比べ,SPの得点率が有意に低かった.試験官とSPの相関関係について,医療面接のStationは高くなり,評価・訓練のStationでは中等度から低い相関となった.〔結語〕OSCEにおける試験官の客観的評価は,SPの主観的評価より過大に評価する傾向があると思われた.つまり,試験官では評価できない技能をSPは評価していると考えられた.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.27.367