NOAC適正使用における理解度調査と課題

背景・目的:NOACは利便性の高さで当院でも年々処方数が増加している。しかし,適正使用のうえで,各薬剤の特徴を正確に知っておくことが肝要である。そこで,今回,当院医師および近隣の調剤薬局薬剤師におけるNOAC適正使用の基本的事項の理解度を検討し,課題を明らかにしたので,報告する。対象・方法:当院でNOACを処方している医師10名・初期研修医7名・近隣の調剤薬局薬剤師15名にNOAC適正使用に関するアンケート調査を行い,CS分析を用いて評価した。結果および考察:CS分析の結果から,医師は,初期研修医や薬剤師に比べると用法用量の確認を行い,NOACを使用していた。初期研修医は,術前休薬期間の確認や...

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Published in日本臨床救急医学会雑誌 Vol. 20; no. 4; pp. 581 - 587
Main Authors 兼松, 隆之, 藤田, 有紀子, 増山, 純二, 黒坂, 升一, 佐道, 紳一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本臨床救急医学会 2017
日本臨床救急医学会
Subjects
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ISSN1345-0581
2187-9001
DOI10.11240/jsem.20.581

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Summary:背景・目的:NOACは利便性の高さで当院でも年々処方数が増加している。しかし,適正使用のうえで,各薬剤の特徴を正確に知っておくことが肝要である。そこで,今回,当院医師および近隣の調剤薬局薬剤師におけるNOAC適正使用の基本的事項の理解度を検討し,課題を明らかにしたので,報告する。対象・方法:当院でNOACを処方している医師10名・初期研修医7名・近隣の調剤薬局薬剤師15名にNOAC適正使用に関するアンケート調査を行い,CS分析を用いて評価した。結果および考察:CS分析の結果から,医師は,初期研修医や薬剤師に比べると用法用量の確認を行い,NOACを使用していた。初期研修医は,術前休薬期間の確認や他の抗血栓薬からの切り替え方の確認が重点改善分野にプロットされた。NOACをより適正に使用するためには初期研修医・薬剤師が医師に依存せず,薬剤師が専門性を生かし,医師と協働して抗凝固薬治療に参画することが課題である。
ISSN:1345-0581
2187-9001
DOI:10.11240/jsem.20.581