下顎骨前方移動に対するmanual predictionとcomputer softwareを用いたdigital predictionによる軟組織変化の正確度

「緒言」外科的矯正治療において, 咀嚼障害, 発音障害などの機能改善を行うとともに, 顔貌の形態的不調和を改善することも重要な目的の1つである. よって, 顎矯正手術後の側貌を正確に予測することは, 矯正歯科医と口腔外科医が治療目標を視覚的に理解するためだけでなく, 患者とのインフォームドコンセントにも極めて重要である. 硬組織の移動量から軟組織変化を予測する最初の方法は, 1960年代に Cohen らにより初めて発表され, 1980年代には Wolford らによって硬組織の移動量に対する軟組織の予測比率が発表された. その後, 1990年代に Proffit らにより, 初診時の側面頭部...

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Published in日本顎変形症学会雑誌 Vol. 32; no. 4; pp. 274 - 282
Main Authors 鈴木, 麻美, 内川, 菜摘, 宇塚, 聡, 宮下, 渉, 水谷, 匡佑
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本顎変形症学会 2022
日本顎変形症学会
Subjects
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ISSN0916-7048
1884-5045
DOI10.5927/jjjd.32.274

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Summary:「緒言」外科的矯正治療において, 咀嚼障害, 発音障害などの機能改善を行うとともに, 顔貌の形態的不調和を改善することも重要な目的の1つである. よって, 顎矯正手術後の側貌を正確に予測することは, 矯正歯科医と口腔外科医が治療目標を視覚的に理解するためだけでなく, 患者とのインフォームドコンセントにも極めて重要である. 硬組織の移動量から軟組織変化を予測する最初の方法は, 1960年代に Cohen らにより初めて発表され, 1980年代には Wolford らによって硬組織の移動量に対する軟組織の予測比率が発表された. その後, 1990年代に Proffit らにより, 初診時の側面頭部X線規格写真から硬組織のテンプレートを作成するmanual predictionが提唱され, その方法は現在も日常臨床で汎用されている. しかし, manual predictionは, 矯正歯科医の経験や主観で作成されてしまうことがある.
ISSN:0916-7048
1884-5045
DOI:10.5927/jjjd.32.274