徒手筋力計による膝伸展筋力測定時のアーム長補正の必要性

• Published in: 理学療法科学 Vol. 33; no. 4; pp. 551 - 554
• Main Authors: 隈元, 庸夫, 信太, 雅洋, 伊藤, 俊輔, 松田, 涼, 世古, 俊明, 伊藤, 俊一, 小川, 峻一, 三浦, 紗世
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 理学療法科学学会 2018
• Subjects: Hand Held Dynamometer; 下腿長; 膝関節伸展筋力
• ISSN: 1341-1667; 2434-2807
• DOI: 10.1589/rika.33.551

〔目的〕徒手筋力計で得られた膝伸展筋力に関して，下腿長による補正の必要性を検討した．〔対象と方法〕中高齢者の地域一般住民108名（男性21名，女性87名）を対象とした．測定項目は膝伸展筋力，最大歩行速度，起立テスト，2ステップテストとした．膝伸展筋力は筋力値体重比（N/kg）とトルク値体重比（Nm/kg）を算出し，両者の再現性と相関および，パフォーマンス能力との関連を性別で検討した．〔結果〕男女ともに筋力値体重比とトルク値体重比は，高い再現性と相関を認めた．また男女における両測定値は，各パフォーマンステストとの相関関係に乖離を認めなかった．〔結語〕中高齢者に対する徒手筋力計での膝伸展筋力測定は，下腿長の影響を受けづらく，測定値の用途に留意しながら非補正値での検討が可能と思われる．