運動療法の頻度は肥満を持つ生活習慣病患者のインスリン抵抗性改善効果に影響する
〔目的〕肥満を持つ生活習慣病患者の運動療法の頻度とインスリン抵抗性改善効果の関連を明らかにする.〔対象〕BMIが25.0 kg/m2以上で外来の生活習慣病患者44名.〔方法〕6カ月間の運動回数により51回以上の群(高頻度群)と50回以下の群(低頻度群)に分け,前期,後期それぞれ6カ月間,運動の頻度と身体組成,生化学検査,血圧との関連を調査した.〔結果〕6カ月後では体脂肪率,空腹時インスリン値,HOMA-Rは高頻度群のみ有意に低下した.6~12カ月後では運動の頻度に関わらず身体組成,インスリン抵抗性の増悪はなかった.〔結語〕インスリン抵抗性改善のためには6カ月間,週2回以上の運動療法が必要である...
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Published in | 理学療法科学 Vol. 29; no. 2; pp. 301 - 307 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
理学療法科学学会
2014
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Subjects | |
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ISSN | 1341-1667 2434-2807 |
DOI | 10.1589/rika.29.301 |
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Summary: | 〔目的〕肥満を持つ生活習慣病患者の運動療法の頻度とインスリン抵抗性改善効果の関連を明らかにする.〔対象〕BMIが25.0 kg/m2以上で外来の生活習慣病患者44名.〔方法〕6カ月間の運動回数により51回以上の群(高頻度群)と50回以下の群(低頻度群)に分け,前期,後期それぞれ6カ月間,運動の頻度と身体組成,生化学検査,血圧との関連を調査した.〔結果〕6カ月後では体脂肪率,空腹時インスリン値,HOMA-Rは高頻度群のみ有意に低下した.6~12カ月後では運動の頻度に関わらず身体組成,インスリン抵抗性の増悪はなかった.〔結語〕インスリン抵抗性改善のためには6カ月間,週2回以上の運動療法が必要であることが明らかになった.また,改善効果の維持には週1回程度の運動療法でも十分であることを示した. |
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ISSN: | 1341-1667 2434-2807 |
DOI: | 10.1589/rika.29.301 |