自転車エルゴメータによる回転数の違いが生体の酸素供給系と代謝需要系へ与える影響

自転車エルゴメータによって定量化される機械的負荷量は,ペダルの重さと回転数の積で決定される。そこで本稿では,自転車エルゴメータ運動における回転数の違いが生体に与える影響について示した。先行研究より,高回転運動における酸素供給系は筋の酸素消費応答を制限しないことが示された。また代謝需要系においてはエネルギー消費量,グルコース代謝,動員筋線維,効率性のそれぞれにおいて,高回転運動の有効性が示された。さらに従来の機械的負荷量一定の運動ではなく,心拍一定負荷を高回転運動に組み合わせることで,より運動効果・リスク管理に介入した運動処方ができると考えられる。...

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Bibliographic Details
Published in理学療法科学 Vol. 24; no. 4; pp. 617 - 624
Main Authors 西田, 裕介, 矢部, 広樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2009
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ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.24.617

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Summary:自転車エルゴメータによって定量化される機械的負荷量は,ペダルの重さと回転数の積で決定される。そこで本稿では,自転車エルゴメータ運動における回転数の違いが生体に与える影響について示した。先行研究より,高回転運動における酸素供給系は筋の酸素消費応答を制限しないことが示された。また代謝需要系においてはエネルギー消費量,グルコース代謝,動員筋線維,効率性のそれぞれにおいて,高回転運動の有効性が示された。さらに従来の機械的負荷量一定の運動ではなく,心拍一定負荷を高回転運動に組み合わせることで,より運動効果・リスク管理に介入した運動処方ができると考えられる。
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.24.617