立位と座位での前傾角度の違いが静的な屈曲弛緩現象へ及ぼす影響

〔目的〕姿勢の違いが静的な屈曲弛緩現象へ及ぼす影響を筋電図学的に比較し,背筋群を弛緩,賦活すべき角度が異なるかを明確化すること.〔対象と方法〕健常男性30名において多段階な体幹前傾位保持の運動を立位と座位で実施した。前傾角度(0,10,20,30,40,50,60°,最大前傾位)の違いと体位の違いにおける筋活動量を比較検討した.胸・腰部脊柱起立筋,多裂筋,大殿筋,大腿二頭筋を導出筋とした.〔結果〕前傾角度別では前傾位ほど筋活動量が増加したが,座位では浅い前傾位保持の段階で多裂筋を含めた脊柱起立筋群の筋活動量が一定となった.体位別では座位で前傾位となるほど体幹筋活動量は立位時よりも有意に低値とな...

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Published in理学療法科学 Vol. 30; no. 2; pp. 279 - 283
Main Authors 隈元, 庸夫, 伊藤, 俊一, 田中, 昌史, 世古, 俊明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2015
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ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.30.279

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Summary:〔目的〕姿勢の違いが静的な屈曲弛緩現象へ及ぼす影響を筋電図学的に比較し,背筋群を弛緩,賦活すべき角度が異なるかを明確化すること.〔対象と方法〕健常男性30名において多段階な体幹前傾位保持の運動を立位と座位で実施した。前傾角度(0,10,20,30,40,50,60°,最大前傾位)の違いと体位の違いにおける筋活動量を比較検討した.胸・腰部脊柱起立筋,多裂筋,大殿筋,大腿二頭筋を導出筋とした.〔結果〕前傾角度別では前傾位ほど筋活動量が増加したが,座位では浅い前傾位保持の段階で多裂筋を含めた脊柱起立筋群の筋活動量が一定となった.体位別では座位で前傾位となるほど体幹筋活動量は立位時よりも有意に低値となった.〔結語〕立位と比較して,座位では浅い前傾位の段階で背筋群の筋活動量が低値で一定となる.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.30.279