沖縄本島で2016~2021年に動物から採取されたマダニ種
「緒言」沖縄県の沖縄本島ではマダニ媒介感染症である重症熱性血小板減少症候群 (severe fever with thrombocytopenia syndrome; SFTSと略) (猪谷, 2017) や日本紅斑熱の症例 (岩間ら, 2011) が報告されている. これらの感染症はマダニ類が媒介する人獣共通感染症であるが, 沖縄本島においてどのような動物種及びマダニ種が病原体を保有し, 人への感染に関与しているかはほとんどわかっていない. 沖縄本島は南北に細長く, 自然環境と人口が地域によって大きく異なっており (沖縄県, 2013), 北部地域, 中部地域及び南部地域の3地域に区分される...
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Published in | Medical Entomology and Zoology Vol. 73; no. 2; pp. 63 - 67 |
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Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本衛生動物学会
25.06.2022
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Summary: | 「緒言」沖縄県の沖縄本島ではマダニ媒介感染症である重症熱性血小板減少症候群 (severe fever with thrombocytopenia syndrome; SFTSと略) (猪谷, 2017) や日本紅斑熱の症例 (岩間ら, 2011) が報告されている. これらの感染症はマダニ類が媒介する人獣共通感染症であるが, 沖縄本島においてどのような動物種及びマダニ種が病原体を保有し, 人への感染に関与しているかはほとんどわかっていない. 沖縄本島は南北に細長く, 自然環境と人口が地域によって大きく異なっており (沖縄県, 2013), 北部地域, 中部地域及び南部地域の3地域に区分される. 北部地域は森林地帯が多く, 人口が比較的少ない. 東村~大宜見村以北は「やんばる (山原)」と呼ばれており, 固有の生物が数多く生息する森林地帯である. |
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ISSN: | 0424-7086 2185-5609 |
DOI: | 10.7601/mez.73.63 |