歩行立脚期の膝関節角度変化の多様性について

〔目的〕歩行中の膝関節の角度変化は,double knee actionとして知られているが,測定方法により正常といわれる角度変化を示さない例がある.そこで歩行条件,角度計の装着方法を工夫し,膝関節の角度変化を測定し,どのような類例があるかを分類,検討した.〔対象〕健常な男女63名である.〔方法〕電子角度計を下肢の外側にテープ固定し,素足歩行中の膝関節角度変化を計測した.立脚期の角度変化のパターンにより,歩様を分類した.〔結果〕歩様は正常なタイプ,立脚後期での膝の伸展が小さいタイプ,踵接地の時期での膝の伸展が小さいタイプ,立脚中期の膝屈曲が小さいタイプ,立脚中期において2回の屈曲があるタイプの...

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Published in理学療法科学 Vol. 26; no. 2; pp. 269 - 273
Main Authors 柳田, 泰義, 山本, 洋之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2011
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ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.26.269

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Summary:〔目的〕歩行中の膝関節の角度変化は,double knee actionとして知られているが,測定方法により正常といわれる角度変化を示さない例がある.そこで歩行条件,角度計の装着方法を工夫し,膝関節の角度変化を測定し,どのような類例があるかを分類,検討した.〔対象〕健常な男女63名である.〔方法〕電子角度計を下肢の外側にテープ固定し,素足歩行中の膝関節角度変化を計測した.立脚期の角度変化のパターンにより,歩様を分類した.〔結果〕歩様は正常なタイプ,立脚後期での膝の伸展が小さいタイプ,踵接地の時期での膝の伸展が小さいタイプ,立脚中期の膝屈曲が小さいタイプ,立脚中期において2回の屈曲があるタイプの基本的なものと,それらのいくつかの複合的なタイプに分類できた.〔結語〕素足歩行における立脚期の膝関節角度はいわゆる正常な角度変化ではない場合があることが確認され,それらを類型化することができた.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.26.269