痴呆性高齢者の認知機能障害とADL障害との関連

痴呆性高齢者の認知機能障害とADL障害との関連を明らかにすることを目的に,痴呆の重症度とADL,及び痴呆の重症度とADLにおける項目別自立度について調査した。対象は,施設内での歩行が自立している18名の痴呆性高齢者である。方法は,重症度の評価はN式精神機能検査をADLの評価はFIMを用いた。その結果,中等度痴呆に対し,重度痴呆では移動以外の全項目でFIM得点は有意に低下した。また,中等度痴呆,及び重度痴呆はそれぞれ項目間での自立度に有意差が認められた。以上より,認知機能障害の進行に伴い,ADLは各項目で難易度を有しながら著明に低下することが示唆された。...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in理学療法科学 Vol. 18; no. 4; pp. 225 - 228
Main Authors 横井, 輝夫, 岡本, 圭左, 櫻井, 臣, 中村, 三代子, 水池, 千尋
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2003
Subjects
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:痴呆性高齢者の認知機能障害とADL障害との関連を明らかにすることを目的に,痴呆の重症度とADL,及び痴呆の重症度とADLにおける項目別自立度について調査した。対象は,施設内での歩行が自立している18名の痴呆性高齢者である。方法は,重症度の評価はN式精神機能検査をADLの評価はFIMを用いた。その結果,中等度痴呆に対し,重度痴呆では移動以外の全項目でFIM得点は有意に低下した。また,中等度痴呆,及び重度痴呆はそれぞれ項目間での自立度に有意差が認められた。以上より,認知機能障害の進行に伴い,ADLは各項目で難易度を有しながら著明に低下することが示唆された。
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.18.225