手術室薬剤師業務の新たな展開

手術室では麻薬・毒薬等,管理上の重要品目や救急薬が多く使用されており,手術室内の医薬品管理に薬剤師の積極的な関与が望まれている。独立行政法人国立病院機構神戸医療センターでは,平成25年8月より手術室への薬剤師常駐を開始した。平成25年8月〜26年7月の1年間における手術室常駐薬剤師の業務内容について,医療安全および医療スタッフの業務負担軽減に及ぼす効果を検証し,手術室常駐薬剤師の救急医療への有用性について検討する。請求漏れ・請求間違いの確認による経済効果はわずかであったが,医薬品の適正管理と医療安全においては手術室への薬剤師常駐は有用であると考えられた。また手術室スタッフへのアンケート調査では...

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Published in日本臨床救急医学会雑誌 Vol. 18; no. 3; pp. 512 - 520
Main Authors 関本, 裕美, 和田, 洋忠, 木村, 麻子, 山口, 崇臣, 常倍, さくら, 島田, 志美, 澤田, 浩之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本臨床救急医学会 2015
日本臨床救急医学会
Subjects
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ISSN1345-0581
2187-9001
DOI10.11240/jsem.18.512

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Summary:手術室では麻薬・毒薬等,管理上の重要品目や救急薬が多く使用されており,手術室内の医薬品管理に薬剤師の積極的な関与が望まれている。独立行政法人国立病院機構神戸医療センターでは,平成25年8月より手術室への薬剤師常駐を開始した。平成25年8月〜26年7月の1年間における手術室常駐薬剤師の業務内容について,医療安全および医療スタッフの業務負担軽減に及ぼす効果を検証し,手術室常駐薬剤師の救急医療への有用性について検討する。請求漏れ・請求間違いの確認による経済効果はわずかであったが,医薬品の適正管理と医療安全においては手術室への薬剤師常駐は有用であると考えられた。また手術室スタッフへのアンケート調査では,手術室常駐薬剤師以外のスタッフの薬剤に関わる時間が半減したとの回答が77.8%を占めており,医療スタッフの大幅な業務軽減が図れた。
ISSN:1345-0581
2187-9001
DOI:10.11240/jsem.18.512