ドクターカーとドクターヘリの連携により救命できた溺水の一例

病院前心肺停止(cardiopulmonary arrest,以下CPA)では,バイスタンダーによる有効な胸骨圧迫が重要である。また,溺水傷病者における気道管理は生命予後を左右するため早期医療介入につなげなければならない。今回われわれが経験した症例は,幼児がプールで溺れてCPA状態で発見され,ドクターカー(Doctor Car,以下DC)及びドクターヘリ(Doctor Heli,以下DH)による速やかな救命の連鎖によって蘇生することができた。当該地域におけるDC及びDHは消防指令室を介して要請が行われており,到着するまでに時間を要している。速やかな救命の連鎖につなげるためには消防指令室の早期判...

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Published in日本臨床救急医学会雑誌 Vol. 18; no. 3; pp. 551 - 555
Main Authors 和氣, 晃司, 福田, 拓也, 長谷川, 伸之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本臨床救急医学会 2015
日本臨床救急医学会
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ISSN1345-0581
2187-9001
DOI10.11240/jsem.18.551

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Summary:病院前心肺停止(cardiopulmonary arrest,以下CPA)では,バイスタンダーによる有効な胸骨圧迫が重要である。また,溺水傷病者における気道管理は生命予後を左右するため早期医療介入につなげなければならない。今回われわれが経験した症例は,幼児がプールで溺れてCPA状態で発見され,ドクターカー(Doctor Car,以下DC)及びドクターヘリ(Doctor Heli,以下DH)による速やかな救命の連鎖によって蘇生することができた。当該地域におけるDC及びDHは消防指令室を介して要請が行われており,到着するまでに時間を要している。速やかな救命の連鎖につなげるためには消防指令室の早期判断が求められる。また,救急救命士が小児の心肺蘇生(cardiopulmonary resuscitation,以下CPR)にかかわる頻度の低い小児例への対策について考察した。
ISSN:1345-0581
2187-9001
DOI:10.11240/jsem.18.551