人工股関節全置換術後早期の姿勢移行課題における筋活動パターンについて

〔目的〕人工股関節全置換術(total hip arthroplasty:THA)後早期の姿勢移行課題時の筋活動パターンについて調査し,姿勢制御機構について理解することとした.〔対象〕術後4週のTHA患者9名とした.〔方法〕片脚立位動作を視覚条件(開眼および閉眼)と測定肢条件(術側および非術側)の下で行わせ,筋電図を用いて測定される下肢筋の筋活動開始時間を各条件間で比較した.〔結果〕大腿二頭筋の筋活動開始時間は開眼および閉眼条件ともに,非術側に比べ術側で有意に遅延した.また,長内転筋の筋活動開始時間は閉眼条件でのみ非術側に比べ術側で有意に早かった.〔結語〕THA患者は術側と非術側で異なる戦略を...

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Published in理学療法科学 Vol. 29; no. 5; pp. 771 - 774
Main Authors 神成, 透, 堀内, 秀人, 山中, 正紀, 小林, 巧
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2014
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ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.29.771

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Summary:〔目的〕人工股関節全置換術(total hip arthroplasty:THA)後早期の姿勢移行課題時の筋活動パターンについて調査し,姿勢制御機構について理解することとした.〔対象〕術後4週のTHA患者9名とした.〔方法〕片脚立位動作を視覚条件(開眼および閉眼)と測定肢条件(術側および非術側)の下で行わせ,筋電図を用いて測定される下肢筋の筋活動開始時間を各条件間で比較した.〔結果〕大腿二頭筋の筋活動開始時間は開眼および閉眼条件ともに,非術側に比べ術側で有意に遅延した.また,長内転筋の筋活動開始時間は閉眼条件でのみ非術側に比べ術側で有意に早かった.〔結語〕THA患者は術側と非術側で異なる戦略を用いて姿勢安定性を図っている可能性がある.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.29.771