片麻痺患者のリーチ動作における足圧中心の移動範囲と足圧分布の特性について

〔目的〕片麻痺患者の立位における下肢外旋位がCOP移動範囲に与える影響およびその際の足底部内の部位別圧分布の特性について検討することだった.〔対象〕片麻痺患者9名と健常者10名を対象とした.〔方法〕被験者は一側下肢を外旋し,4方向リーチを行った際のCOP座標と足圧分布を計測した.外旋角度は3条件(10°, 30°, 45°)とした.〔結果〕下肢を外旋するとBOSは有意に拡大したが,片麻痺患者のCOP移動範囲は拡大しなかった.足圧分布は,健常者と比較して麻痺側では前方で有意に低下し,非麻痺側では踵で有意に増加した.〔結語〕片麻痺患者の麻痺側下肢外旋位は立位安定性には貢献しない.また,両側の前方へ...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in理学療法科学 Vol. 30; no. 4; pp. 635 - 640
Main Authors 浅賀, 忠義, 山本, 敬三, Hsiao, Shih-fen, 津田, 章代, 小西, 智也, 泉, 達弥, 萬井, 太規, 望月, 智行
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2015
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.30.635

Cover

More Information
Summary:〔目的〕片麻痺患者の立位における下肢外旋位がCOP移動範囲に与える影響およびその際の足底部内の部位別圧分布の特性について検討することだった.〔対象〕片麻痺患者9名と健常者10名を対象とした.〔方法〕被験者は一側下肢を外旋し,4方向リーチを行った際のCOP座標と足圧分布を計測した.外旋角度は3条件(10°, 30°, 45°)とした.〔結果〕下肢を外旋するとBOSは有意に拡大したが,片麻痺患者のCOP移動範囲は拡大しなかった.足圧分布は,健常者と比較して麻痺側では前方で有意に低下し,非麻痺側では踵で有意に増加した.〔結語〕片麻痺患者の麻痺側下肢外旋位は立位安定性には貢献しない.また,両側の前方への荷重性低下が特性として挙げられる.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.30.635