理学療法士との協働環境が介護職の負担感に与える影響

〔目的〕理学療法士との協働環境が介護職の負担感に与える影響を検証することとした.〔対象〕介護職28名とした.〔方法〕Zarit介護負担尺度日本語版のうち,親族を対象とする質問項目を除外した13項目に対するアンケート調査を行い,理学療法士との協働環境にある群とそうでない環境にある群の間で介護負担度を比較した.〔結果〕協働群よりも非協働群のほうが介護負担感は高かった.また介護負担感には,サービスの対応と方向性,介護職への負担感の要因が抽出された.〔結語〕介護職の介護負担感の軽減には,チーム型仕事遂行形態に伴う介護職の裁量権の低下を防止することが重要である.さらに理学療法士が介護職との協働において,...

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Published in理学療法科学 Vol. 28; no. 6; pp. 817 - 822
Main Authors 名倉, 達也, 塚本, 敏也, 中村, 泰規, 内田, 全城
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2013
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ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.28.817

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Summary:〔目的〕理学療法士との協働環境が介護職の負担感に与える影響を検証することとした.〔対象〕介護職28名とした.〔方法〕Zarit介護負担尺度日本語版のうち,親族を対象とする質問項目を除外した13項目に対するアンケート調査を行い,理学療法士との協働環境にある群とそうでない環境にある群の間で介護負担度を比較した.〔結果〕協働群よりも非協働群のほうが介護負担感は高かった.また介護負担感には,サービスの対応と方向性,介護職への負担感の要因が抽出された.〔結語〕介護職の介護負担感の軽減には,チーム型仕事遂行形態に伴う介護職の裁量権の低下を防止することが重要である.さらに理学療法士が介護職との協働において,生活機能の評価や運動学習理論に基づく介助方法の統一を促進していくことも有効な手段である.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.28.817