行動の遺伝学-ふたご研究のエビデンスから
「1. 行動遺伝学の現在」ふたご研究は古典的な人類遺伝学の方法論として, フランシス・ゴールトン以来1世紀以上の歴史をもつ. それは遺伝子(DNA)を直接に化学的に扱うことのできる分子生物学が創始する以前の, 遺伝子の影響を間接的・統計学的に扱う方法として, 分子生物学の興隆とともにその役割を終えるかに思われた時もある. しかし実際には, 心理学論文データベースで "twin" "genetics" を含む論文数を数えた Figure 1に示すように, その研究数は21世紀にはいってからも大きく増加している. ふたご研究, すなわち双生児法 twin m...
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Published in | 日本生理人類学会誌 Vol. 22; no. 2; pp. 107 - 112 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本生理人類学会
2017
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1342-3215 2432-0986 |
DOI | 10.20718/jjpa.22.2_107 |
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Summary: | 「1. 行動遺伝学の現在」ふたご研究は古典的な人類遺伝学の方法論として, フランシス・ゴールトン以来1世紀以上の歴史をもつ. それは遺伝子(DNA)を直接に化学的に扱うことのできる分子生物学が創始する以前の, 遺伝子の影響を間接的・統計学的に扱う方法として, 分子生物学の興隆とともにその役割を終えるかに思われた時もある. しかし実際には, 心理学論文データベースで "twin" "genetics" を含む論文数を数えた Figure 1に示すように, その研究数は21世紀にはいってからも大きく増加している. ふたご研究, すなわち双生児法 twin method は, 行動遺伝学の主要な方法論である. |
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ISSN: | 1342-3215 2432-0986 |
DOI: | 10.20718/jjpa.22.2_107 |