医療面接における対象者のニーズの把握に関する学生の能力とその学習について

〔目的〕学生が医療面接でニーズを把握する能力を明らかにし,学習方法を検討する.〔対象〕理学療法学科第2学年15名とした.〔方法〕客観的臨床能力試験を用いて医療面接の内容を導入,訴え,現在のADL,以前のADL,要望の5つに区分して所要時間を計測し,比率を算出した.今後の生活に関する質問の範囲と意図を分析した.〔結果〕面接全体の所要時間は平均10.8分であった.15名全員が5つの要素を含んだ質問を実施し,現在のADLの比率が大きかった.質問の範囲は今後の日常生活や仕事に主眼を置くが,事前に得た情報を再度確認する意図が主であった.〔結語〕形式的に医療面接を実施することが学内の到達点であり,学生が対...

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Published in理学療法科学 Vol. 30; no. 6; pp. 999 - 1003
Main Authors 中平, 剛志, 越智, 久雄, 今井, 公一, 笠原, 弘樹, 宗野, 寿恵, 安藤, 卓, 松井, 奈穂子, 西村, 朋浩, 大川, 真司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2015
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Summary:〔目的〕学生が医療面接でニーズを把握する能力を明らかにし,学習方法を検討する.〔対象〕理学療法学科第2学年15名とした.〔方法〕客観的臨床能力試験を用いて医療面接の内容を導入,訴え,現在のADL,以前のADL,要望の5つに区分して所要時間を計測し,比率を算出した.今後の生活に関する質問の範囲と意図を分析した.〔結果〕面接全体の所要時間は平均10.8分であった.15名全員が5つの要素を含んだ質問を実施し,現在のADLの比率が大きかった.質問の範囲は今後の日常生活や仕事に主眼を置くが,事前に得た情報を再度確認する意図が主であった.〔結語〕形式的に医療面接を実施することが学内の到達点であり,学生が対象者個々のニーズを把握する能力を習得するためには臨床実習の経験を通じた学習が重要である.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.30.999