脳卒中片麻痺患者における感覚情報の違いが静的バランス,機能障害に及ぼす影響

〔目的〕脳卒中片麻痺患者における感覚情報の違いに対する適応と機能障害との関連性を検討することとした.〔対象〕脳卒中片麻痺患者25名とした.〔方法〕閉眼やフォームラバーを使用した軟らかい支持面上での立位保持と,麻痺側あるいは非麻痺側の一側のみをフォームラバーとした全8条件での立位保持の可否と,その際の圧中心軌跡を計測した.また,視覚や支持面への依存率と機能障害との関連性を検討した.〔結果〕視覚情報や両側の支持面が変化した際に支持面への依存率が大きくなった.また,視覚および支持面への依存率と機能障害との関連性はほとんど認められなかった.〔結語〕脳卒中片麻痺患者は,非麻痺側支持面情報への適応性が低下...

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Published in理学療法科学 Vol. 30; no. 3; pp. 345 - 352
Main Authors 臼田, 滋, 大河原, 七生
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2015
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ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.30.345

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Summary:〔目的〕脳卒中片麻痺患者における感覚情報の違いに対する適応と機能障害との関連性を検討することとした.〔対象〕脳卒中片麻痺患者25名とした.〔方法〕閉眼やフォームラバーを使用した軟らかい支持面上での立位保持と,麻痺側あるいは非麻痺側の一側のみをフォームラバーとした全8条件での立位保持の可否と,その際の圧中心軌跡を計測した.また,視覚や支持面への依存率と機能障害との関連性を検討した.〔結果〕視覚情報や両側の支持面が変化した際に支持面への依存率が大きくなった.また,視覚および支持面への依存率と機能障害との関連性はほとんど認められなかった.〔結語〕脳卒中片麻痺患者は,非麻痺側支持面情報への適応性が低下している可能性がある.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.30.345