ラット膝関節拘縮モデルに対する温浴と短時間伸張刺激が関節軟骨に及ぼす病理組織学的影響
〔目的〕ラット膝関節拘縮モデルを用い,温浴と短時間伸張刺激が関節軟骨に及ぼす病理組織学的変化を観察することである。〔対象と方法〕9週齢のWistar系雄ラット20匹(Control群,拘縮のみの群,自然治癒群,温浴群,温浴と短時間伸張刺激併用群それぞれ4匹)を用いた。Control群を除く他の群は右膝関節を屈曲位で4週間ギプス固定した。温浴は約36 ℃で4週間,短時間伸張刺激は2.5 Nの力で伸張した。右膝関節を採取後,組織切片を作成しヘマトキシリン・エオジン染色を行い光学顕微鏡下にて組織切片を観察した。〔結果〕温浴と短時間伸張刺激併用群は他の群に比して癒着の程度は弱く部分的であった。温浴を行...
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Published in | 理学療法科学 Vol. 24; no. 3; pp. 359 - 364 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
理学療法科学学会
2009
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Subjects | |
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Summary: | 〔目的〕ラット膝関節拘縮モデルを用い,温浴と短時間伸張刺激が関節軟骨に及ぼす病理組織学的変化を観察することである。〔対象と方法〕9週齢のWistar系雄ラット20匹(Control群,拘縮のみの群,自然治癒群,温浴群,温浴と短時間伸張刺激併用群それぞれ4匹)を用いた。Control群を除く他の群は右膝関節を屈曲位で4週間ギプス固定した。温浴は約36 ℃で4週間,短時間伸張刺激は2.5 Nの力で伸張した。右膝関節を採取後,組織切片を作成しヘマトキシリン・エオジン染色を行い光学顕微鏡下にて組織切片を観察した。〔結果〕温浴と短時間伸張刺激併用群は他の群に比して癒着の程度は弱く部分的であった。温浴を行った群には軟骨の変性,血管の走行が確認された。〔結語〕温浴と短時間伸張刺激の併用により癒着の程度が軽減した。 |
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ISSN: | 1341-1667 2434-2807 |
DOI: | 10.1589/rika.24.359 |