ステップ動作におけるステップ方向と距離の制御方略に関する分析
〔目的〕本研究では,先行随伴性姿勢調節(APA)の1つである逆応答現象に着目し,ステップ動作の方向と距離の制御方略を明確にすることを目的とした.〔対象〕健常成人21名.〔方法〕運動課題は,矢状面方向正面を0°とし矢状軸から左右へ30,60,90°の4方向,身長×20%,40%の2つの距離の8条件のステップ動作とし,三次元動作解析装置を用いて計測した.〔結果〕APA期(足底圧中心の動き始め~ステップ脚踵離地)における足底圧中心のステップ脚側および後方への変位量は,0°と比べて他のステップ方向で有意に減少した.〔結語〕各ステップ条件においてAPA期における足底圧中心の前後・左右方向での変位量を調整...
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Published in | 理学療法科学 Vol. 30; no. 6; pp. 993 - 998 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
理学療法科学学会
2015
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Subjects | |
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ISSN | 1341-1667 2434-2807 |
DOI | 10.1589/rika.30.993 |
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Summary: | 〔目的〕本研究では,先行随伴性姿勢調節(APA)の1つである逆応答現象に着目し,ステップ動作の方向と距離の制御方略を明確にすることを目的とした.〔対象〕健常成人21名.〔方法〕運動課題は,矢状面方向正面を0°とし矢状軸から左右へ30,60,90°の4方向,身長×20%,40%の2つの距離の8条件のステップ動作とし,三次元動作解析装置を用いて計測した.〔結果〕APA期(足底圧中心の動き始め~ステップ脚踵離地)における足底圧中心のステップ脚側および後方への変位量は,0°と比べて他のステップ方向で有意に減少した.〔結語〕各ステップ条件においてAPA期における足底圧中心の前後・左右方向での変位量を調整しており,この時期にステップの方向や距離の制御を行っていることが示唆された. |
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ISSN: | 1341-1667 2434-2807 |
DOI: | 10.1589/rika.30.993 |