腹部ベルトの装着が立位での動的バランスに与える影響

〔目的〕本研究の目的は,立位での動的バランステストにおける腹部ベルト装着の効果を検討することである.〔対象と方法〕対象は,健常大学生14名とした.腹部ベルト装着時,非装着時における前方リーチテストのリーチ距離,5 mの継ぎ足歩行の時間,段差踏み換えテストの時間を計測し比較した.〔結果〕前方リーチテストと継ぎ足歩行テストでは,ベルト装着の有無による差がなかった.段差踏み換えテストでは,ベルト装着時に時間が有意に短縮した.〔結語〕健常者における腹部ベルトの装着は,立位での動的バランス能力を要する3種類の動作課題のうち,段差踏み換えテストで有効であることが示された.この理由として,動作課題の難易度と...

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Published in理学療法科学 Vol. 34; no. 4; pp. 495 - 498
Main Authors 茂内, 卓, 佐々木, 誠
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2019
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ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.34.495

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Summary:〔目的〕本研究の目的は,立位での動的バランステストにおける腹部ベルト装着の効果を検討することである.〔対象と方法〕対象は,健常大学生14名とした.腹部ベルト装着時,非装着時における前方リーチテストのリーチ距離,5 mの継ぎ足歩行の時間,段差踏み換えテストの時間を計測し比較した.〔結果〕前方リーチテストと継ぎ足歩行テストでは,ベルト装着の有無による差がなかった.段差踏み換えテストでは,ベルト装着時に時間が有意に短縮した.〔結語〕健常者における腹部ベルトの装着は,立位での動的バランス能力を要する3種類の動作課題のうち,段差踏み換えテストで有効であることが示された.この理由として,動作課題の難易度と課題の動作特性の要因が影響している可能性があると推察された.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.34.495