卒前教育における終末期理学療法講義の 役割を再考する

〔目的〕終末期理学療法(終末期PT)の講義を理学療法学科の学生がどのように受け止めているかを明らかにし,本講義の役割を再考すること.〔対象と方法〕理学療法学科の学生62名を対象とした.方法は質的研究法である修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ(Modified Grounded Theory Approach:M-GTA)を用いて,終末期PTの講義後(90分)の感想文のテクストデータからカテゴリー化によってモデル構築を行い分析した.〔結果〕モデルは,死と向き合う機会,死と向き合うことで促された学び,終末期PTに対する実践意欲の向上の3つカテゴリーからなり,これらは階層性を成していた.〔結...

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Published in理学療法科学 Vol. 35; no. 1; pp. 133 - 138
Main Authors 山口, 朋彦, 池田, 耕二, 栁本, 展孝
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2020
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ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.35.133

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Summary:〔目的〕終末期理学療法(終末期PT)の講義を理学療法学科の学生がどのように受け止めているかを明らかにし,本講義の役割を再考すること.〔対象と方法〕理学療法学科の学生62名を対象とした.方法は質的研究法である修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ(Modified Grounded Theory Approach:M-GTA)を用いて,終末期PTの講義後(90分)の感想文のテクストデータからカテゴリー化によってモデル構築を行い分析した.〔結果〕モデルは,死と向き合う機会,死と向き合うことで促された学び,終末期PTに対する実践意欲の向上の3つカテゴリーからなり,これらは階層性を成していた.〔結語〕モデルは終末期PT講義における学生の段階的な受け止め方(習熟度)と実践意欲を高める過程を示した.これを活用すれば学生の習熟度に合わせた実践意欲を高める講義が可能になると考えられた.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.35.133