腰部加速度波形のスペクトル解析結果を利用した歩行認証法の検討

歩行解析は整形外科やリハビリテーションといった医療分野だけでなく,スポーツ選手のフォーム矯正などでも活用され,個人を識別できる生体識別技術としても研究が進められている.一方,土木分野でも,歩行者による歩道橋の共振振動問題を検討するため,健常者を対象とした歩行解析が数多く実施されている.土木分野の歩行解析における大きな特徴は,橋面を踏みしめる動的な歩行荷重をDynamic Load Factor(DLF)として算出することである.そこで,本研究では,6人の被験者について,右腰部で計測した加速度波形のパワースペクトルから,3方向(鉛直・前後・横)のDLFを算出した後,3方向のRMS(Root Me...

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Published in人間工学 Vol. 54; no. 5; pp. 205 - 208
Main Author 米田, 昌弘
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本人間工学会 15.10.2018
日本人間工学会
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ISSN0549-4974
1884-2844
DOI10.5100/jje.54.205

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Summary:歩行解析は整形外科やリハビリテーションといった医療分野だけでなく,スポーツ選手のフォーム矯正などでも活用され,個人を識別できる生体識別技術としても研究が進められている.一方,土木分野でも,歩行者による歩道橋の共振振動問題を検討するため,健常者を対象とした歩行解析が数多く実施されている.土木分野の歩行解析における大きな特徴は,橋面を踏みしめる動的な歩行荷重をDynamic Load Factor(DLF)として算出することである.そこで,本研究では,6人の被験者について,右腰部で計測した加速度波形のパワースペクトルから,3方向(鉛直・前後・横)のDLFを算出した後,3方向のRMS(Root Mean Square)を合算したRMS3を用いて歩行認証を行った.その結果,6人全員の歩行認証を正しく行うことができ,DLFを適用した歩行認証は,簡便で有用な手法の一つになり得ることがわかった.
ISSN:0549-4974
1884-2844
DOI:10.5100/jje.54.205