地域在住高齢者における起立-歩行動作のバイオメカニクスと運動能力および転倒経験との関連

椅子座位から立ち上がり,歩行に至る一連の動作(起立-歩行動作)について,三次元動作解析装置および床反力計を用いてバイオメカニクス特性を分析し,膝筋力,バランス指標および転倒経験の有無との関連について検討した。対象は健常高齢男性18名(平均年齢73.9±5.3歳)であり,対象にはできるだけ速く起立し,3 m歩行するよう教示した。バランス指標はTUGテスト,Functional Reachテスト,左右最大一歩幅とした。結果として,起立-歩行動作のバイオメカニクス特性と膝筋力およびバランス指標との間に幾つかの相関が認められた。また,転倒群ではTUGテストの所要時間が長く,起立-歩行動作において直立位...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in理学療法科学 Vol. 23; no. 1; pp. 125 - 131
Main Authors 甲田, 宗嗣, 新小田, 幸一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2008
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.23.125

Cover

More Information
Summary:椅子座位から立ち上がり,歩行に至る一連の動作(起立-歩行動作)について,三次元動作解析装置および床反力計を用いてバイオメカニクス特性を分析し,膝筋力,バランス指標および転倒経験の有無との関連について検討した。対象は健常高齢男性18名(平均年齢73.9±5.3歳)であり,対象にはできるだけ速く起立し,3 m歩行するよう教示した。バランス指標はTUGテスト,Functional Reachテスト,左右最大一歩幅とした。結果として,起立-歩行動作のバイオメカニクス特性と膝筋力およびバランス指標との間に幾つかの相関が認められた。また,転倒群ではTUGテストの所要時間が長く,起立-歩行動作において直立位近くまで立ち上がってから歩き始めるという特徴を示した。
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.23.125