リフレクション機能を付加した看護コミュニケーション教育支援システム

本研究では,看護コミュニケーション教育支援システムにおけるリフレクション機能を開発した.これは仮想病室において身体性アバタを介した看護実習生,患者役を体験できるとともに,ロールプレイングを実施後に各人称視点で振り返り,コミュニケーション技術を学習できる機能である.リフレクション機能の有効性を検証する目的で,看護学生10組2 0人を対象にロールプレイングによるシステム評価実験を行った.従来システムとの比較により「コミュニケーションに対する課題を明確にできたか」「自己の振る舞いを意識できたか」において有意水準5%で有意差が認められ,リフレクション機能が高く評価された.また本システムの実践演習での有...

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Published in人間工学 Vol. 53; no. 5; pp. 167 - 177
Main Authors 石井, 裕, 渡辺, 富夫, 高林, 範子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本人間工学会 20.10.2017
日本人間工学会
Subjects
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ISSN0549-4974
1884-2844
DOI10.5100/jje.53.167

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Summary:本研究では,看護コミュニケーション教育支援システムにおけるリフレクション機能を開発した.これは仮想病室において身体性アバタを介した看護実習生,患者役を体験できるとともに,ロールプレイングを実施後に各人称視点で振り返り,コミュニケーション技術を学習できる機能である.リフレクション機能の有効性を検証する目的で,看護学生10組2 0人を対象にロールプレイングによるシステム評価実験を行った.従来システムとの比較により「コミュニケーションに対する課題を明確にできたか」「自己の振る舞いを意識できたか」において有意水準5%で有意差が認められ,リフレクション機能が高く評価された.また本システムの実践演習での有効性を確認するために,模擬患者参加型コミュニケーション演習後にアンケート調査を実施した.その結果、システムの使用経験の有無により「模擬患者との一体感を感じることができたか」において有意水準5%で有意差が認められるなど,本システムの有効性が示された.
ISSN:0549-4974
1884-2844
DOI:10.5100/jje.53.167