家族歴調査のシステム化・家系情報を含む医療情報データベースの構築

四国がんセンターでは,平成12 年に研究目的の家族性腫瘍相談室を立ち上げ,その活動の中で家族歴調査とそのデータベース化を行っている.家族歴調査は調査票を用いて全入院患者を対象として原則主治医が行い,その実行状況を毎週1 回家系調査員が確認することとしている.確認後,未調査症例に関しては家系調査員による直接調査を含めて再調査の試みを行っている.この方法によって,実施前と比較し家族歴調査の補足率ならびに調査内容は徐々に向上してきている.回収された調査票は家族性腫瘍相談医がチェックし,家族性腫瘍の診断基準にあてはまる症例ならびに強く疑う症例は,家族歴を含むデータベースに登録することにしている.データ...

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Published in家族性腫瘍 Vol. 2; no. 2; pp. 37 - 44
Main Authors 土井, 俊彦, 江口, 研二, 高嶋, 成光, 佐々木, 晴子, 平家, 勇司, 谷水, 正人, 藤井, 大輔, 福岡, しのぶ, 大住, 省三, 菅, 英樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本家族性腫瘍学会 2002
家族性腫瘍研究会
一般社団法人日本遺伝性腫瘍学会
The Japanese Society for Hereditary Tumors
Subjects
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ISSN1346-1052
2189-6674
DOI10.18976/jsft.2.2_37

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Summary:四国がんセンターでは,平成12 年に研究目的の家族性腫瘍相談室を立ち上げ,その活動の中で家族歴調査とそのデータベース化を行っている.家族歴調査は調査票を用いて全入院患者を対象として原則主治医が行い,その実行状況を毎週1 回家系調査員が確認することとしている.確認後,未調査症例に関しては家系調査員による直接調査を含めて再調査の試みを行っている.この方法によって,実施前と比較し家族歴調査の補足率ならびに調査内容は徐々に向上してきている.回収された調査票は家族性腫瘍相談医がチェックし,家族性腫瘍の診断基準にあてはまる症例ならびに強く疑う症例は,家族歴を含むデータベースに登録することにしている.データベースは市販の家系図管理ソフト・プロジェニーを用いて構築されている.当院のデータベースの特徴として,家系図・患者基本情報に加えて,当院イントラネットより生化学データや画像データを直接取りこむことができる.このデータベースは,今後の家族性腫瘍の診療において有力な基盤になると期待される.
ISSN:1346-1052
2189-6674
DOI:10.18976/jsft.2.2_37