足圧中心と重心動揺の相互相関解析に基づく高齢者の静止立位制御特性

〔目的〕静止立位における身体各体節の重心動揺と足圧中心動揺との関連性を相互相関関数により解析し,高齢者の静止立位制御の特性について検討した.〔対象〕地域在住の健常高齢者20名とした.〔方法〕3次元動作解析装置を用いて静止立位中の頭部,胸郭部,骨盤部の重心位置を算出し,床反力計を用いて足圧中心を計測した.相互相関関数を用いて各体節の重心動揺と足圧中心動揺の関連性を解析した.〔結果〕左右方向の動揺において全身重心に比較して頭部重心と足圧中心との相関関数のピーク値が有意に低値を示した.方向間での比較では前後方向に比して左右方向の相関関数のピーク値が有意に低値を示した.〔結語〕高齢者の静止立位制御にお...

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Published in理学療法科学 Vol. 30; no. 1; pp. 99 - 103
Main Author 竹内, 弥彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2015
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ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.30.99

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Summary:〔目的〕静止立位における身体各体節の重心動揺と足圧中心動揺との関連性を相互相関関数により解析し,高齢者の静止立位制御の特性について検討した.〔対象〕地域在住の健常高齢者20名とした.〔方法〕3次元動作解析装置を用いて静止立位中の頭部,胸郭部,骨盤部の重心位置を算出し,床反力計を用いて足圧中心を計測した.相互相関関数を用いて各体節の重心動揺と足圧中心動揺の関連性を解析した.〔結果〕左右方向の動揺において全身重心に比較して頭部重心と足圧中心との相関関数のピーク値が有意に低値を示した.方向間での比較では前後方向に比して左右方向の相関関数のピーク値が有意に低値を示した.〔結語〕高齢者の静止立位制御において,左右方向の頭部重心の動揺は足圧中心動揺への貢献度が低く,他の体節重心とは独立した動揺制御を受けている可能性がある.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.30.99