NST活動によるPEGクリニカルパスの改善効果

当院では2003年9月よりNST委員会の活動を開始し、早期経腸栄養や早期PEGの導入が浸透しつつある。よりスムーズにPEGを実施するため、2003年にPEGクリニカルパス(PEGパス)を作成し、NSTが中心となり順次パスの改訂を進めていった。 当初経腸栄養剤は医薬品のバッグタイプを使用していたが、2004年に食品のバッグタイプに切り替え、経済効果をもたらした。2005年にはパス委員会により、アウトカムが導入され、文字サイズが大きくなり、読みやすく運用しやすいものとなった。又、NSTチームによる胃瘻回診が開始となりスキントラブルが回避され、NST回診との合同ミーティングにより円滑な栄養管理が可能...

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Published in日本クリニカルパス学会誌 Vol. 11; no. 1; pp. 31 - 36
Main Authors 藤原, 琴, 亀本, 浩司, 冨田, 雅史, 新田, 康晴
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本クリニカルパス学会 20.02.2009
日本クリニカルパス学会
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Summary:当院では2003年9月よりNST委員会の活動を開始し、早期経腸栄養や早期PEGの導入が浸透しつつある。よりスムーズにPEGを実施するため、2003年にPEGクリニカルパス(PEGパス)を作成し、NSTが中心となり順次パスの改訂を進めていった。 当初経腸栄養剤は医薬品のバッグタイプを使用していたが、2004年に食品のバッグタイプに切り替え、経済効果をもたらした。2005年にはパス委員会により、アウトカムが導入され、文字サイズが大きくなり、読みやすく運用しやすいものとなった。又、NSTチームによる胃瘻回診が開始となりスキントラブルが回避され、NST回診との合同ミーティングにより円滑な栄養管理が可能となった。2006年には欠乏症防止の観点からアミノフリード®をビタミンB1配合のビーフリード®へ変更し、誤嚥性肺炎防止のため液体経腸栄養剤の半固形化を試みた。さらに2007年2月に「薬剤簡易懸濁法」を導入することにより、薬剤が安全に投与できるようになり、業務の軽減に繋がった。 NSTとして、より無菌的に工夫した薬剤や安全な投与法を導入し、PEGパスを修正することにより、PEG導入時に起こりうる合併症や経腸栄養剤による副作用を軽減し、患者のADL向上に繋ぐことができたと考える。
ISSN:2187-6592
2436-1046
DOI:10.50842/jjscp.11.1_31