嚥下前後の呼吸コントロールが飲み込みやすさに与える影響

〔目的〕嚥下前後の呼吸コントロールが飲み込みやすさに与える影響を明らかにする。〔対象〕健常成人22名とした。〔方法〕自由嚥下および嚥下前後の4つの呼吸位相パターンでの嚥下中の舌骨上筋群活動量と時間,喉頭運動時間,および主観的飲み込みやすさを測定した。〔結果〕指示嚥下では,自由嚥下と比較して,喉頭運動時間には有意差が認められなかったが,舌骨上筋群筋活動量は有意に低値を示した。主観的飲み込みやすさは,指示嚥下と自由嚥下間に有意差が認められ,指示嚥下内での比較では嚥下前が呼気であると高値を示した。〔結語〕指示嚥下は,自由嚥下と比較すると,主観的には飲み込みにくくなるが,効率よく嚥下ができる可能性があ...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in理学療法科学 Vol. 24; no. 3; pp. 381 - 385
Main Authors 関川, 清一, 高橋, 真, 稲水, 惇, 岩本, えりか, 磯田, 亜美
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2009
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.24.381

Cover

More Information
Summary:〔目的〕嚥下前後の呼吸コントロールが飲み込みやすさに与える影響を明らかにする。〔対象〕健常成人22名とした。〔方法〕自由嚥下および嚥下前後の4つの呼吸位相パターンでの嚥下中の舌骨上筋群活動量と時間,喉頭運動時間,および主観的飲み込みやすさを測定した。〔結果〕指示嚥下では,自由嚥下と比較して,喉頭運動時間には有意差が認められなかったが,舌骨上筋群筋活動量は有意に低値を示した。主観的飲み込みやすさは,指示嚥下と自由嚥下間に有意差が認められ,指示嚥下内での比較では嚥下前が呼気であると高値を示した。〔結語〕指示嚥下は,自由嚥下と比較すると,主観的には飲み込みにくくなるが,効率よく嚥下ができる可能性があり,その中で,嚥下前後に呼気コントロールを行うことが,主観的にも飲み込みやすいパターンになることが示唆された。
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.24.381