亜急性期脳卒中患者における大腿部骨格筋の筋厚,筋輝度と関連要因の検討

〔目的〕亜急性期脳卒中患者における大腿部骨格筋の筋厚,筋輝度に関連する要因を検討した.〔対象と方法〕対象は亜急性期入院脳卒中患者41名とした.超音波診断装置により大腿直筋と内側広筋の筋厚と筋輝度を測定し,健患差を比較した.各筋厚,筋輝度と年齢,体格,罹患期間,栄養状態,病前の歩行能力,運動麻痺の重症度,歩行能力との間で相関分析と重回帰分析を行った.〔結果〕筋厚,筋輝度ともに有意な健患差を認めなかった.麻痺側内側広筋の筋厚で,病前の歩行能力に加えて罹患期間や運動麻痺の重症度が関連した.〔結語〕麻痺側内側広筋の筋厚は,運動麻痺が重度で病前の歩行能力が低く,罹患期間が長期化した者で低値を示す傾向にあ...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in理学療法科学 Vol. 37; no. 1; pp. 39 - 44
Main Authors 五十嵐, 達也, 星野, 涼, 臼田, 滋, 松岡, 秀典
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2022
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.37.39

Cover

More Information
Summary:〔目的〕亜急性期脳卒中患者における大腿部骨格筋の筋厚,筋輝度に関連する要因を検討した.〔対象と方法〕対象は亜急性期入院脳卒中患者41名とした.超音波診断装置により大腿直筋と内側広筋の筋厚と筋輝度を測定し,健患差を比較した.各筋厚,筋輝度と年齢,体格,罹患期間,栄養状態,病前の歩行能力,運動麻痺の重症度,歩行能力との間で相関分析と重回帰分析を行った.〔結果〕筋厚,筋輝度ともに有意な健患差を認めなかった.麻痺側内側広筋の筋厚で,病前の歩行能力に加えて罹患期間や運動麻痺の重症度が関連した.〔結語〕麻痺側内側広筋の筋厚は,運動麻痺が重度で病前の歩行能力が低く,罹患期間が長期化した者で低値を示す傾向にあった.亜急性期脳卒中患者の大腿部骨格筋の筋厚,筋輝度にはそれぞれ異なる要因が関連していた.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.37.39