新人保健師の経験の質と振り返りに向けたプリセプターの関わり

本研究の目的は,新人保健師の経験の質と振り返りに向けたプリセプターの関わりを明らかにすることである.A県のプリセプター経験のある市町村保健師12名を対象にフォーカスグループインタビューを行った.収集したデータを質的記述的に分析した. その結果,新人保健師の経験の質を高める関わりは【実践を通して保健師活動を伝承する】【新人保健師の経験値を増やす】【新人保健師の実践の過程をサポートする】【新人保健師の実践を見守る】で構成された.また経験の振り返りに向けた関わりは【振り返りを促す環境づくりを行う】【実践内容を想起させる】【新人保健師のアセスメントの思考を促す】【望ましい保健師活動に近づける】【新人保...

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Published in山口医学 Vol. 69; no. 3; pp. 125 - 133
Main Authors 木嶋, 彩乃, 守田, 孝恵
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 山口大学医学会 25.09.2020
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Summary:本研究の目的は,新人保健師の経験の質と振り返りに向けたプリセプターの関わりを明らかにすることである.A県のプリセプター経験のある市町村保健師12名を対象にフォーカスグループインタビューを行った.収集したデータを質的記述的に分析した. その結果,新人保健師の経験の質を高める関わりは【実践を通して保健師活動を伝承する】【新人保健師の経験値を増やす】【新人保健師の実践の過程をサポートする】【新人保健師の実践を見守る】で構成された.また経験の振り返りに向けた関わりは【振り返りを促す環境づくりを行う】【実践内容を想起させる】【新人保健師のアセスメントの思考を促す】【望ましい保健師活動に近づける】【新人保健師の実践に対する意味付けを行う】で構成されていた.プリセプターは新人保健師に対し,保健師活動の実践場面を共有し,理解度の確認や言語化して伝えることが重要である.また新人保健師の主体的なリフレクションを促す関わりの必要性が示唆された.
ISSN:0513-1731
1880-4462
DOI:10.2342/ymj.69.125