片麻痺者の車いす片側下肢駆動の分析

[目的]本研究の目的は,片麻痺者の車いす片側下肢駆動動作の特徴を明らかにすることである。[対象]対象は片麻痺者4名とした。[方法]車いす一側下肢駆動動作を3次元動作解析装置VICON MXより計測した。[結果]片麻痺者の駆動の分析から,駆動期に,骨盤は後傾,非駆動側への傾斜,回旋し,上部体幹は後屈,非駆動側への側屈,回旋する傾向を示した。駆動速度の低下している片麻痺者ほど,骨盤と上部体幹が非駆動側へ偏移する傾向があった。また,身体機能評価結果から,下肢と体幹機能が低い片麻痺者では,駆動により非駆動側すなわち麻痺側へ姿勢の崩れが生じると考えられた。[結語]片麻痺者が車いすを駆動する際には非対称な...

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Published in理学療法科学 Vol. 23; no. 6; pp. 789 - 793
Main Authors 川田, 教平, 山本, 澄子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2008
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ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.23.789

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Summary:[目的]本研究の目的は,片麻痺者の車いす片側下肢駆動動作の特徴を明らかにすることである。[対象]対象は片麻痺者4名とした。[方法]車いす一側下肢駆動動作を3次元動作解析装置VICON MXより計測した。[結果]片麻痺者の駆動の分析から,駆動期に,骨盤は後傾,非駆動側への傾斜,回旋し,上部体幹は後屈,非駆動側への側屈,回旋する傾向を示した。駆動速度の低下している片麻痺者ほど,骨盤と上部体幹が非駆動側へ偏移する傾向があった。また,身体機能評価結果から,下肢と体幹機能が低い片麻痺者では,駆動により非駆動側すなわち麻痺側へ姿勢の崩れが生じると考えられた。[結語]片麻痺者が車いすを駆動する際には非対称な姿勢を増強させることが示唆された。
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.23.789