アルペンスキー選手のスポーツ傷害を誘発するリスク要因の検討

アルペンスキー選手がパフォーマンスの向上と選手生命の長期化を実現するためには,スポーツ傷害のリスクマネジメントが不可欠である.そこで本研究では,日本選手をとりまくスポーツ傷害のリスク要因の特定と構造化を行った.日本選手24名(男性15名,女性9名)を対象とする半構造化面接を通して,リスク要因に該当する853のエピソードを収集した.Spörriら(2012)の先行研究を参照の上,専門家がエピソードの構造化を行った結果,39種類のリスク要因を抽出し,選手,道具,コース,雪質,気象,情報の6カテゴリに分類した.多重コレスポンデンス分析は,異なる組み合わせの4カテゴリを支持した.本記述研究の知見は,ス...

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Published in人間工学 Vol. 54; no. 2; pp. 65 - 73
Main Authors 山田, 泰行, 沖, 和砂, 広沢, 正孝
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本人間工学会 15.04.2018
日本人間工学会
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ISSN0549-4974
1884-2844
DOI10.5100/jje.54.65

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Summary:アルペンスキー選手がパフォーマンスの向上と選手生命の長期化を実現するためには,スポーツ傷害のリスクマネジメントが不可欠である.そこで本研究では,日本選手をとりまくスポーツ傷害のリスク要因の特定と構造化を行った.日本選手24名(男性15名,女性9名)を対象とする半構造化面接を通して,リスク要因に該当する853のエピソードを収集した.Spörriら(2012)の先行研究を参照の上,専門家がエピソードの構造化を行った結果,39種類のリスク要因を抽出し,選手,道具,コース,雪質,気象,情報の6カテゴリに分類した.多重コレスポンデンス分析は,異なる組み合わせの4カテゴリを支持した.本記述研究の知見は,スポーツ傷害の潜在リスクを推定し,防止策を検討する上で有用といえる.
ISSN:0549-4974
1884-2844
DOI:10.5100/jje.54.65