Le Fort Ⅰ型骨切り術において生じる上顎骨前壁の骨間隙への骨移植による骨癒合の検討

「緒言」顎矯正手術における合併症は, 出血, 神経損傷, 術中異常骨折, 顎関節脱臼, 術後感染, 骨癒合不全などが報告されている. 骨癒合不全, プレート破折等の合併症の報告は下顎に多く, 上顎に関する詳細な報告はわれわれが渉猟し得た限り3報のみであった. 当科では2016年にLe Fort I型骨切り術後に骨癒合不全によるプレート破折症例を経験した後, 骨間隙部に自家骨移植を行っている. その後, プレート破折や骨癒合不全は生じておらず良好な結果を得ている. 今回われわれはLe Fort I型骨切り術の際に生じた上顎骨前壁の骨間隙への骨移植が骨癒合に与える効果を検討した. 「対象・方法」本...

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Published in日本顎変形症学会雑誌 Vol. 32; no. 1; pp. 8 - 14
Main Authors 伊藤, 孝明, 舩木, 純三, 青木, 紀昭, 太田, 信介, 斎藤, 伸雄, 飯田, 昌樹, 宮城島, 弘貴, 小山, 千佳
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本顎変形症学会 2022
日本顎変形症学会
Subjects
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ISSN0916-7048
1884-5045
DOI10.5927/jjjd.32.8

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Summary:「緒言」顎矯正手術における合併症は, 出血, 神経損傷, 術中異常骨折, 顎関節脱臼, 術後感染, 骨癒合不全などが報告されている. 骨癒合不全, プレート破折等の合併症の報告は下顎に多く, 上顎に関する詳細な報告はわれわれが渉猟し得た限り3報のみであった. 当科では2016年にLe Fort I型骨切り術後に骨癒合不全によるプレート破折症例を経験した後, 骨間隙部に自家骨移植を行っている. その後, プレート破折や骨癒合不全は生じておらず良好な結果を得ている. 今回われわれはLe Fort I型骨切り術の際に生じた上顎骨前壁の骨間隙への骨移植が骨癒合に与える効果を検討した. 「対象・方法」本研究はhistorical controlを用いた後方視点的比較研究である.
ISSN:0916-7048
1884-5045
DOI:10.5927/jjjd.32.8