ゲノム網羅的関連解析による疾患感受性遺伝子の探索

罹患率が比較的高い疾患の多くは複数の遺伝素因,非遺伝要因,また,それらの複雑な組合せが原因であることが知られている.個々の遺伝子の寄与は比較的小さいため,明らかなメンデル型遺伝形式を示す疾患とは異なり,連鎖解析によるアプローチでは遺伝素因の解明は困難であった.このような疾患に対しては,ゲノム網羅的関連解析(GWAS)がより強力な手段になることが示されており,近年,多くのGWAS が行われている.本稿では我々が行った胃がん感受性遺伝子探索のためのGWAS を紹介する.この研究の結果,diffuse 型胃がんの新規感受性遺伝子としてPSCA 遺伝子を同定した....

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Bibliographic Details
Published in家族性腫瘍 Vol. 9; no. 2; pp. 78 - 81
Main Authors 口羽, 文, 吉田, 輝彦, 佐伯, 宣久, 坂本, 裕美
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本家族性腫瘍学会 2009
一般社団法人日本遺伝性腫瘍学会
The Japanese Society for Hereditary Tumors
Subjects
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ISSN1346-1052
2189-6674
DOI10.18976/jsft.9.2_78

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Summary:罹患率が比較的高い疾患の多くは複数の遺伝素因,非遺伝要因,また,それらの複雑な組合せが原因であることが知られている.個々の遺伝子の寄与は比較的小さいため,明らかなメンデル型遺伝形式を示す疾患とは異なり,連鎖解析によるアプローチでは遺伝素因の解明は困難であった.このような疾患に対しては,ゲノム網羅的関連解析(GWAS)がより強力な手段になることが示されており,近年,多くのGWAS が行われている.本稿では我々が行った胃がん感受性遺伝子探索のためのGWAS を紹介する.この研究の結果,diffuse 型胃がんの新規感受性遺伝子としてPSCA 遺伝子を同定した.
ISSN:1346-1052
2189-6674
DOI:10.18976/jsft.9.2_78