関節固定の解除および再固定が可能なラット膝関節創外固定法の考案

我々は,関節固定期間中に固定の解除と再固定が自由かつ簡便にできるラット膝関節創外固定法を考案した。本関節創外固定法は2本のキルシュナー鋼線をそれぞれ大腿骨と脛骨に前額-水平軸にそって刺入し,それら2本のキルシュナー鋼線を連結ディバイスによって結合させることにより膝関節を不動にするものである。今回,我々は実験動物としてラットを用い,この関節創外固定法の実験的関節拘縮モデル作成法としての有用性を検証した。5週間の関節固定負荷の結果,関節固定時に特徴的とされる関節可動域の減少や組織学的所見が確認された。また,浮腫,炎症,鬱血などの副次的作用を排除することができた。この結果より,本関節創外固定法は実験...

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Published in理学療法科学 Vol. 23; no. 1; pp. 73 - 77
Main Authors 龍田, 尚美, 中嶋, 正明, 秋山, 純一, 野中, 紘士, 祢屋, 俊昭
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2008
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Summary:我々は,関節固定期間中に固定の解除と再固定が自由かつ簡便にできるラット膝関節創外固定法を考案した。本関節創外固定法は2本のキルシュナー鋼線をそれぞれ大腿骨と脛骨に前額-水平軸にそって刺入し,それら2本のキルシュナー鋼線を連結ディバイスによって結合させることにより膝関節を不動にするものである。今回,我々は実験動物としてラットを用い,この関節創外固定法の実験的関節拘縮モデル作成法としての有用性を検証した。5週間の関節固定負荷の結果,関節固定時に特徴的とされる関節可動域の減少や組織学的所見が確認された。また,浮腫,炎症,鬱血などの副次的作用を排除することができた。この結果より,本関節創外固定法は実験的関節拘縮モデル作成法として有効であることが示された。
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.23.73