ホログラフィック光学素子と複数の小型プロジェクタを用いたAR-3Dディスプレイシステムの実装

オンラインの対面コミュニケーションなどで期待される,人物などを透明なスクリーンに3D表示できる,新しいAR-3Dディスプレイシステムを提案する.本ディスプレイは,ホログラムプリント技術によって今回新規に開発した機能性反射フィルムと,複数のプロジェクタから構成される.試作機では水平に2度間隔で配列した32台の小型プロジェクタを用い,対角35cmの大きさのスクリーンに視差を生じさせる要素画像群を投影した.再生される3次元映像は,元のプロジェクタ解像度と同等かつフルカラーであり,像に対して水平64度,垂直約10度の範囲内で,3Dメガネを着用せずに複数人が同時に観察できる.さらには,形状の取得–伝送–...

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Published in映像情報メディア学会誌 Vol. 77; no. 4; pp. 546 - 551
Main Authors 市橋, 保之, 涌波, 光喜, 吉田, 俊介
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 映像情報メディア学会 2023
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ISSN1342-6907
1881-6908
DOI10.3169/itej.77.546

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Summary:オンラインの対面コミュニケーションなどで期待される,人物などを透明なスクリーンに3D表示できる,新しいAR-3Dディスプレイシステムを提案する.本ディスプレイは,ホログラムプリント技術によって今回新規に開発した機能性反射フィルムと,複数のプロジェクタから構成される.試作機では水平に2度間隔で配列した32台の小型プロジェクタを用い,対角35cmの大きさのスクリーンに視差を生じさせる要素画像群を投影した.再生される3次元映像は,元のプロジェクタ解像度と同等かつフルカラーであり,像に対して水平64度,垂直約10度の範囲内で,3Dメガネを着用せずに複数人が同時に観察できる.さらには,形状の取得–伝送–表示を行うシステムの初期実装を行い,実証実験では特定人物を高精細に計測した顔データを入力として,透過した背景越しに自然な顔の表情を映し出すことに成功した.
ISSN:1342-6907
1881-6908
DOI:10.3169/itej.77.546