乳がん患者の放射線皮膚炎に対するスキンケアの指導の実際――がん放射線療法看護認定看護師とがん放射線治療に携わる看護師との比較

本研究の目的は、外来通院で放射線治療を行っている乳がん患者の放射線皮膚炎に対するスキンケアの指導の実際を明らかにすることである。日本放射線腫瘍学会における認定放射線治療施設(296施設)およびがん放射線療法看護認定看護師の所属施設(114施設)、重複を除く合計321施設の外来で放射線治療の診療に携わっている看護師(1施設代表1名)を対象とした。放射線治療時のスキンケアの指導について質問紙調査を実施した。データは、がん放射線療法看護認定看護師(以下、CN)と放射線治療に携わる看護師(以下、NS)の2群に分け、χ2検定を用いて指導内容を比較した。治療中の「照射野への石鹸使用」がCNで有意に多く、治...

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Published in日本放射線看護学会誌 Vol. 3; no. 1; pp. 42 - 53
Main Authors 福士, 泰世, 井瀧, 千恵子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本放射線看護学会 31.03.2015
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Summary:本研究の目的は、外来通院で放射線治療を行っている乳がん患者の放射線皮膚炎に対するスキンケアの指導の実際を明らかにすることである。日本放射線腫瘍学会における認定放射線治療施設(296施設)およびがん放射線療法看護認定看護師の所属施設(114施設)、重複を除く合計321施設の外来で放射線治療の診療に携わっている看護師(1施設代表1名)を対象とした。放射線治療時のスキンケアの指導について質問紙調査を実施した。データは、がん放射線療法看護認定看護師(以下、CN)と放射線治療に携わる看護師(以下、NS)の2群に分け、χ2検定を用いて指導内容を比較した。治療中の「照射野への石鹸使用」がCNで有意に多く、治療中・後では「弱酸性の石鹸使用」と「石鹸使用時の泡立ての説明」がCNで有意に多かった。CNとNSの治療中および治療後の指導内容の比較から、CNは放射線皮膚炎のスキンケアとして文献で推奨されている内容に基づいて指導していることが明らかになった。
ISSN:2187-6460
2433-5649
DOI:10.24680/rnsj.3.1_42