本邦における成人発症の遺伝性神経・筋疾患の発症前検査に関する手引きとその作成経緯

本邦にはこれまで遺伝性神経・筋疾患の発症前検査に関する統一した手順が存在せず,各施設が独自の体制を整備して対応してきたが,神経・筋疾患領域についても治療法開発が進捗し,早期診断,早期治療介入が必要な時代に入りつつあることをふまえ,わが国の医療体制に準拠した標準的な手引きが求められていた.そのような背景のもと,日本神経学会遺伝医療に関する課題対策委員会が中心となり標準的手引きを作成した.作成過程では,全国の発症前検査に関連する経験が豊富な専門家を対象としたDelphi調査により合意形成を行い,成人発症の遺伝性神経・筋疾患の発症前検査を実施する際に推奨される45の項目で構成されることとなった....

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Published in臨床神経学 Vol. 65; no. 2; pp. 101 - 107
Main Authors 勝野, 雅央, 丸山, 博文, 戸田, 達史, 青木, 正志, 中村, 勝哉, 張, 香理, 長谷川, 一子, 日本神経学会遺伝医療に関する課題対策委員会, 西郷, 和真, 松島, 理明, 山田, 晋一郎, 矢部, 一郎, 関島, 良樹, 池内, 健, 柴田, 有花, 石浦, 浩之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本神経学会 2025
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ISSN0009-918X
1882-0654
DOI10.5692/clinicalneurol.cn-002049

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Summary:本邦にはこれまで遺伝性神経・筋疾患の発症前検査に関する統一した手順が存在せず,各施設が独自の体制を整備して対応してきたが,神経・筋疾患領域についても治療法開発が進捗し,早期診断,早期治療介入が必要な時代に入りつつあることをふまえ,わが国の医療体制に準拠した標準的な手引きが求められていた.そのような背景のもと,日本神経学会遺伝医療に関する課題対策委員会が中心となり標準的手引きを作成した.作成過程では,全国の発症前検査に関連する経験が豊富な専門家を対象としたDelphi調査により合意形成を行い,成人発症の遺伝性神経・筋疾患の発症前検査を実施する際に推奨される45の項目で構成されることとなった.
ISSN:0009-918X
1882-0654
DOI:10.5692/clinicalneurol.cn-002049