診断基準の解説―7.早期慢性膵炎の画像所見

慢性膵炎診断基準の改訂で早期慢性膵炎の定義がなされた.画像診断としてERCPと従来基準では使用されていなかったEUSが用いられることになった.慢性膵炎の診断ではRosemont分類により国際的なEUSによる慢性膵炎の所見と診断基準が提示されるなど,EUSを積極的に用いる報告がされている.EUS所見は蜂巣状分葉エコー,不連続な分葉エコー,索状高エコー,点状高エコー,嚢胞,分枝膵管拡張,膵管辺縁高エコーの7所見のうち複数所見がありさらに他の臨床症状や検査を満たしたものとされた.ERCPでは分枝の異常が3本以上あることとされた.今後早期診断により慢性膵炎の臨床経過の改善に寄与するようになることが期待...

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Published in膵臓 Vol. 24; no. 6; pp. 680 - 684
Main Authors 宮川, 宏之, 平山, 敦, 奥, 大樹, 長川, 達哉, 岡村, 圭也, 松永, 隆裕
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本膵臓学会 2009
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ISSN0913-0071
1881-2805
DOI10.2958/suizo.24.680

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Summary:慢性膵炎診断基準の改訂で早期慢性膵炎の定義がなされた.画像診断としてERCPと従来基準では使用されていなかったEUSが用いられることになった.慢性膵炎の診断ではRosemont分類により国際的なEUSによる慢性膵炎の所見と診断基準が提示されるなど,EUSを積極的に用いる報告がされている.EUS所見は蜂巣状分葉エコー,不連続な分葉エコー,索状高エコー,点状高エコー,嚢胞,分枝膵管拡張,膵管辺縁高エコーの7所見のうち複数所見がありさらに他の臨床症状や検査を満たしたものとされた.ERCPでは分枝の異常が3本以上あることとされた.今後早期診断により慢性膵炎の臨床経過の改善に寄与するようになることが期待される.
ISSN:0913-0071
1881-2805
DOI:10.2958/suizo.24.680